現在に至るまでを細かく書いたシリーズもの。
不思議体験やいかに!
(いよいよ、京都編!)
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2013年 2月末。
今から3年前の
この当時、私は25歳。
新千歳空港から、関西国際空港に降り
特急はるかに乗り換えて
ようやく京都駅に着きました。
《古都・京都という処》
愛美
「うぅ~、やっぱり言うても、肌寒いなぁ。骨身に染みるし、京都の寒さは相変わらず嫌いや」
開口一番、こう言ったのを覚えています。
母
「あんたの身体は、鶏ガラやからなぁー」
愛美
「ほっといてくれ、太れへんのじゃ」
ゴロゴロと、スーツケースを引き歩き
京都駅の中央改札口を抜け
京都タワーが見える場所まで歩いたとき
愛美
「……」
母
「急に立ち止まって、どないしたん?」
違和感を察して立ち止まった私に、母は問いかけました。
愛美
「物件探しの時までは、急いでて、わからんかったけど…。
さすが京都、って処やなぁ」
母
「何なん?」
愛美
「結界」
母
「うん?」
愛美
「頭痛い。結界なのか、結界みたいな物なのか、よう解らんけど、空間、なんか変や。
で、頭痛い。
また面倒くさい処やな、本当に住んで大丈夫なんかな」
母
「お母さんには全く解らんわ。
よく、お母さんのお腹から、あんたみたいな子が、出てきたなぁって、感心するわ」
愛美
「自分で生んどいて何言うてんねん!(°Д°)
親父(青森県出身)の方は、こういう能力者が多かったんやろ?
京都のお祖母ちゃん(母方の祖母)だって、國は三重県やし、伊勢神宮の近くに古くから住んでる一族や。
どっちに似ても、不思議はないやん、たまたま、私に色濃く出ただけや」
母
「そらそーやけど…。」
愛美
「京都は歴史が古いのは勿論のこと、陰陽師も居た処やし呪術も当たり前やったやろうしなぁ…。
ほんでも、やっぱり変や、空間が…。
とりあえずホテル行って休もか。
ホテルも何か、居そうやけどな~。息子も大丈夫かね…」
駅前からバスに乗って移動。
京都市内、中心部のビジネスホテルで
引越しの荷物が届くまでの、2日ほどを、過ごすことにしていたのです。
受付を済ませ
部屋に入るなり
何者かの視線を感じ取りました。
3階の角部屋。
部屋の2辺は窓ガラスなのに
窓越しに視線を感じたのです。
愛美
「息子くん、この部屋、怖くないの?」
息子
「んーん」
首を振って、平気だと答えます。
母
「なに?何かいるの?」
愛美
「見られてる。窓越しに」
母
「何か解らへんの?」
愛美
「わっかりっませーん!
京都なんて魑魅魍魎、妖怪、幽霊…数えきれないくらい、いるもん。どこかの神様の視線だけかもしれんし。
息子くんが平気なら問題ないし、放っとこ。
神棚の塩もあるし。
あー疲れたー!」
何も解らない母と、怖くないという息子には
害がないと判断し
ひとまず、皆で身体を休めることにしました。
ベッドでゴロゴロしている私に
母は再び訊ねてきました。
母
「結界ていうけど、あんたは、どう感じてるの?」
愛美
「…まず、京都市内。
この街が地上と言う、地球に面した、一番下の階層として考えたら、上空で蓋をされてるように感じる。
鍋の底に、街並みがあって、蓋をされてるって言うたら分かりやすいかなぁ。
鍋の側面が、結界の壁。
それが何重にもなってる」
母
「なるほどなぁ」
愛美
「でも、その結界、特に一番強い結界が、所々、穴の空いた状態になってる。
これ、放っといても、いいことないで」
母
「それ なんとかならんの?」
愛美
「何とかしてやりたくても、なんの修行も積んでこなかったし、素人や中途半端な能力者が手を出しても、悪化するだけか、ろくなことにはならへん。
自分の力量を見誤ったら、大変なことになるし、少なくとも見誤るほど私はバカちゃうで」
暫くは静観や、全貌を見ないと、なんとも言えないよ、と
母に言い
ホテルの近くだから
晴明神社
(安倍晴明を祀った神社)に
行こうかという話になりました。
→続く!