不思議体験やいかに!
(京都編)
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大伯母の家で午後まで、世話になり
夜には京都市内の
ビジネスホテルにもどって
ゆったり、お酒を楽しんでいると
窓越しの視線を再び感じました。
《京都・上賀茂神社》
愛美
「相変わらず見られとるのぉ」
母
「昨日と同じ視線か?」
愛美
「うん。どこの誰かは、やっぱり解らんけどなぁ…お母さんは、誰の視線やと思う?」
母
「あんた、わざと聞いてるやろ。
お母さんが解るわけないやろ」
解ったら、お母さんも仲間入りやな~!
なんて呑気なやり取りをした後
息子が寝ると言うので
結局、視線の正体はわからないまま
翌日に備えて、就寝となりました。
翌朝。
京都は「上賀茂神社(正式名:賀茂別雷神社)」に参拝するために、バスで北上。
鴨川を渡り、到着しました。
京都では珍しいくらい、拓けた、直線の参道が続く神社。
愛美
「雑誌で見てはいたけど、えらい、広いんやなぁ。
ここも、ええ処や。
バスで北上してる途中で空間が変わってなぁ。
この辺りは綺麗やで」
母
「空が、よー見えるなぁ!
お母さんも、ここ好きやわ」
息子も、とても喜んでいて
覚束ない足でヨタヨタしながらも
一生懸命参道を走っていました。
私自身も、何かに歓迎されているかのようで
清々しい気持ちだったのを覚えています。
本殿に参拝後、境内の小川を渡り
鳥居を潜る手前で
2つの気配を感じました。
愛美
「龍の気配や」
母
「え?なに?初めて言うたな、龍なんて」
愛美
「なんか、解る。この神社、龍がおる。
歓迎されてる。
で、もう1つは…あっち。
あそこからの気配は歓迎されてない」
スッと指差した先は
“鎮守の森”
母
「森…やで?」
愛美
「うん。なんか、怒ってる。
私は今、歓迎されてないから
あの森には暫く入れない…!ゴホッ、ゴホッ、、ヒュ、ヒュー」
母
「急にどないしたん?!」
愛美
「く、るしい。息が、、できひん、、ゴホッ!
の、どが、締まる!」
母
「はよ、鳥居潜るで!」
慌てた母に手を貸してもらいながら
息子の手を引き
駆け足で神社の鳥居をくぐると
私の呼吸の苦しさは、一瞬で解消され、軽く咳払いをすると元に戻りました。
愛美
「あー!しんどかった!死ぬかと思った!」
母
「大丈夫かいな」
愛美
「あ”ー!
うん、もう、へーき。
いや、まいった!
2度と来たくない!
というか、鎮守の森に入れへんやん!
相手が何なんかも、さっぱり解らへん!」
少しイラつきながら
振り向き、本殿の上空を見上げると
愛美
「…おるやん。本物や」
このとき初めて、龍の姿を見たのです。
それは
本殿から上空へと昇っていく
大きな大きな
碧の昇り龍。
歓迎してくれていたのは
綺麗な色をした龍でした。
これが
上賀茂神社との出会い。
そして
鎮守の森の更に奥に
“瀬織津姫様”のお社があることは
この時はまだ
知るよしもありませんでした。
→続く!